第二話「初渡米」

 近くのS高校体育祭の全ブロックで着るTシャツ(USA・へインズxアメリカンラバーでプリントが仕上げる。)を、納品仕分け中に谷氏より電話をもらう。自由が丘「CB」K氏と共にニューヨークへ発注へ行く計画を知らされる。私自身、旅行でハワイ、ロスアンゼルスへの経験はあるが、東海岸ニューヨークは初めてである。幸い、店も別注が順調でしばらく休んでも支障はなかった。成田で合流、ニューヨークへ旅立ちしました。1983年の事である。日本の小売店では初めて現地で発注をする事を機内で知らされ手配は全て済んでいた。アイクベーハー、ウイルスアンドガイガー(後に日本でライセンシー展開・現在倒産)、ノーチカ(後に日本でライセンシー現在もある)、レークランド4社のショールームを訪問するのだ。つまり本来日本のインポート問屋がする事を直接自分たちの目で選び発注できるのである。アイクベーハー社を訪問する7番街55丁目のビル。きれいな黒を基調としたショールームである。並べられたシャツはどれを見ても素晴らしくセールスのAngieも優しく迎えてくれた。早速、生地を見てスタイルを見て発注した。そんな感じで次はウイルスアンドガイガー社を訪問。今度は虎や豹の剥製、ヘミングウエイやリンドバーク、マッカーサーの写真に囲まれたショールームは圧巻であった。あのトムクルーズ演じたトップガンの本物のパイロットである社長D氏の話に歴史と伝統に裏付けされた商品は素晴らしかった。当時、ラルフローレン、ハンティングワールド、アバークロンビー&フィッチのサファリラインは、この会社が請け負っていた。同氏の紹介で今、日本で話題のアバークロンビー&フィッチを紹介されたのも、その頃である。この年、NY話題のブランドとして早くも販売した。富裕層の本格的なサファリ・ファッションであった。ノーチカは現在日本でメジャーになったがスポーティなラインで良かった。それぞれのオフィスが洒落ていて、その高級感は私にとって凄く参考になった。まだマンハッタンにスターバックスさえなかった事を記しておこう。


次回、第三話「再渡米とアウトレット」をまとめようと思います。お楽しみに。*出来るだけ固有のショップ名、問屋名など省略しています。関連の方はお許しください。ご不都合の方は連絡ください。直ちに削除させて頂きます。

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