「30周年を迎えて思うこと」

お陰様で今年8月で30周年を迎えることができました。 

「本当に支えて頂きありがとうございます。」 

3坪の店から始まった「LOCKER ROOM」ですが、沢山の人が訪れ購入して頂き支えられています。

 

ニューヨークで本当のメンズ・ファッションを学び、そのマーケットやマネージメントをそのまま、展開しています。だからこそインポート物に拘り、当初、円が¥240前後だった時代、本当に安いワーク(作業着)ライン、$50以下の商品しか揃えられませんでしたが今では1$¥100を切るような円高時代ですから本当に高級な商品を仕入れることができます。現在の内容はマンハッタンにオープンしてもニューヨーカーが高級(ハイエンド)ストアーとして認める品揃えになりました。しかもメールなど通信網の発達で全く同時進行でアイテムを輸入揃えることが出来ます。 

 

進化し続ける「LOCKER ROOM」ですが残念ながら多くの日本に於けるアメリカ・ファッションは30年前と変わっていません。街の店頭を見てみると30年前と同じブランド、アイテムが並べられています。作業着をファッションと捕らえることが日本独自の見方で時代が動いていないのです。 

 

最近、問い合わせの中で「アメリカ製ですか?」と聞かれる方が相変わらず多いです。 

なぜアメリカ製とか意味あるのでしょうか?いまや世界はグローバルに展開されています。

メーカーも世界中良いものを求め新しいアイテムを作り出します。イタリアの生地、スペインの革、ペルーの綿、為替相場や自国の関税法など関連から色んな国で製造されています。最近日本の輸入業者がアメリカには存在しない「ブランド」を作りアメリカの工場で作る事で「Made in USA」商品を日本で売っていると聞きます。本当に日本ならではの発想です。

 

当店でも30年来取引している「IKE BEHAR」の社長Mr.Alanから日本の業者向けに「Made in USA」でなければいけない理由を聞かれました。IB社では、不思議な国としか理解できないのです。カナダ・ペルー・イタリア・中国・韓国色んな国で製造しています。他社でも同じことを聞かれます。裏を返せば日本人は30年の間、何もグローバル化、進化していないのです。今でもアメリカのメーカーはアメリカ製と思い込んでいることに問題があります。

日本のストアーもファッション雑誌も「アメリカ」に関しては情報が止まっています。相変わらず「昔のままのアメカジ・トラッド」です。NYスタイルは最もグローバル化された超一流のファッションが求められる場所です。イタリア・フランス・ドイツ・オーストラリア世界中のファッションブランドやメーカーはNYで認められなくては世界に認められないのです。

 

洋服文化の違いが、ここに来て閉鎖された島国流通界と重なって大きく遅れている気がします。


海外の一流ブランドを「ライセンス」によって名前だけで商品展開する日本独自のやり方は、もう時代遅れではないでしょうか?どんどん海外資本が日本へ入ってきます。今の日本の百貨店も形態を変えないと外国資本に(特に中国)に買収されます。

 

この30年振り返ると、世界から取り残されていく日本を感じます。

 

それはファッションばかりでなく、政治、貿易、会社経営、生き方・・・・にも見えてきます。「日本の所得は世界では低くはない。」と言われます。それはドルに換算するとなる訳で$10の物を¥3,000で売っている日本の物価が変わっていないから実感出来ないのです。例えば「コーラ」有名なアメリカのドリンクですが一番でかいやつ(ホームサイズ2L)は、$1.25(約¥112) 缶物12本セットで$4.33(約¥390)一本¥30台、日本は約4倍です。近くの本屋で洋書の価格を見てください。びっくりです。店内に置いてあるアメリカのファッション雑誌「GQ」は$4.99、年間購読して送料込み(アメリカ~日本)$58(約¥5,220)一冊は¥435です。某有名なTote Bag、S・M・Lサイズが、それぞれ$17.95 $20.95 $24.95 日本での販売価格は¥3,900 ¥4,900 ¥5,900です。外資系直営でもこの価格です。運賃関税もろもろ考えての価格ですが。$1が、いくらに換算されてますか?今のレートからすると日本で作られる物販は輸入ものより全て高いものになります。逆輸入するほうが安いかも(為替反映されれば)知れません。車も服も全てのコストは輸入する方が安いです。(日本の関税・運賃は別として)

 

ところで今「坂本龍馬」幕末の時代がブームです。なぜでしょうか?何か我々に共感するものがあるからでは、ないでしょうか?飛行機もネットもなく現代より変革が難しい時代だったのではないでしょうか?すごいエネルギーと使命感です。止まってしまった日本を蘇らせなくてはいけないのです。もう国家戦略・責任ではありません。

もう物販業界、経済界、消費者、国民一人一人が考えなくてはならない時期に来てるのではないでしょうか? 日本のリーダー総理大臣をコロコロ、代えている場合じゃないですよね。

 

これからも「LOCKER ROOMで買って良かった。」と言って頂けるストアーでありたいと思います。

 

 

GQ New Arrival in Store

最新の米国版「GQ」を店内にて、ご覧になれます。

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